樹遷の養生塾とは
「養生(ようじょう)」というと、何やら行く先短い年寄りの消極的健康法の様に思う方々もいるかも知れません。しかし、本来養生とは、積極的にいのちを養う知恵と生き方です。また、養生を治病の一環と勘違いしている向きもあるかも知れません。本来養生は、病に至って行うものでは無く、平常、日頃からの生き方の知恵と実践の体系なのです。
更に、養生の思想は、単に生物個体としての人の健康法といった短視眼的ものではなく、宇宙自然に活かされた存在としてのこのヒトのいのちを、その自然の摂理のえにし、いのちひとつらなりとして自覚し、生きて行くコンパスと地図を認識し、磨き深めて行く体現の哲学でもあるのです。養生は、幼児から、児童、若者、中高年を問わず、更にはこれから子を授かり、受胎しという方々にも必須の知恵と実践と言えます。
身の回りに物が溢れ、情報が溢れ、一方ヒトと自然の交流意識は希薄となり、人と人の差別化、分断化が進む今日、先に述べた「養生の思想」が切実に問い直され、実践体現されねばならない時に至っています。
ここに、養生の思想と実践を再び説く由縁です。
*養生(ようじょう)という語に付与された老人の健康法的イメージを拭う試みとして、当塾では『養生(ようせい)』と表現する事とした。
<実施方法>
養生塾は、宿泊滞在型のワークショップです。当面は、2泊乃至3泊で行います。日常時間の中で、食、息、動、想の心身の整えの工夫を習慣化できるよう行っていきます。食は、氣食を学び、体験して頂きます。息、動、想は、季節、天候、時間に応じ、時には杜のまなざし塾とし、自然の中に立ち混じらせて頂いたり、室内でゆったりと行ったりします。
ご事情で、養生塾の日程が1日しか組めない場合は、杜のまなざし塾や、癒し合いの会のみとしての開催も致します。
云うまでもなく、養生は日々の実践があってこそ。従って、参加者は、日々の習慣化するまで、何度でも塾に参加し、養生の知恵と実践の習慣化と深化を計ってもらえるよう開催の工夫をしていきたいと考えています。理想的には、同じ地域で年間数回(最も望ましいのは毎月1回)は塾開催できればと思います。また、将来的には、参加者の宿泊可能な恒常的に使用できる施設を、各地に開設出来ることを願っています。
当面は各地よりのご要望に応じ、養生塾、杜のまなざし塾、癒し合いの会を開催する方式で行います。
*養生塾は治病を目指すものではありません。現在、病を得ている方は、適切な医師の診療を先ず受けて下さい。