樹遷の養生塾とは

 「養生(ようじょう)」というと、何やら行く先短い年寄りの消極的健康法の様に思う方々もいるかも知れません。しかし、本来養生とは、積極的にいのちを養う知恵と生き方です。また、養生を治病の一環と勘違いしている向きもあるかも知れません。本来養生は、病に至って行うものでは無く、平常、日頃からの生き方の知恵と実践の体系なのです。

 更に、養生の思想は、単に生物個体としての人の健康法といった短視眼的ものではなく、宇宙自然に活かされた存在としてのこのヒトのいのちを、その自然の摂理のえにし、いのちひとつらなりとして自覚し、生きて行くコンパスと地図を認識し、磨き深めて行く体現の哲学でもあるのです。養生は、幼児から、児童、若者、中高年を問わず、更にはこれから子を授かり、受胎しという方々にも必須の知恵と実践と言えます。

 身の回りに物が溢れ、情報が溢れ、一方ヒトと自然の交流意識は希薄となり、人と人の差別化、分断化が進む今日、先に述べた「養生の思想」が切実に問い直され、実践体現されねばならない時に至っています。

ここに、養生の思想と実践を再び説く由縁です。

 *養生(ようじょう)という語に付与された老人の健康法的イメージを拭う試みとして、当塾では『養生(ようせい)』と表現する事とした。