杜のまなざし(44)

~いのちの学校風景~

 3月に開催された第1回のいのちの学校愛知に引き続き、第2回が福井で催された。このコロナ禍の中、主催の若者たちも、参加者も、裏方の事務局も様々な条件を工夫配慮で乗り越え、今回の福井でのいのちの学校となった。医王山での杜のまなざしを味わうひと時、前日の福井市内での講演とワークショップ、愛知の時とはまた一味違った和やかな時が流れた。

 終了後、早速事務局や、私に直接頂いた参加者の、今回の運営にあたった若者の、そして典座として私を支えて下さった樹伯さん、樹恩さんからのお便りの一文をここに掲載させて頂きます。尚、敬称は略させて頂きました。


 参加者のお一人、以前杜にご一緒した室崎恵子さんからのお便りには、

「2年前、樹伯さん主催で白山の杜に入ったとき、 樹遷さんから『植物に知性がある』というお話を伺いました。

それまで知ることのなかった世界を垣間見たような衝撃を感じたことをよく覚えています。

今回も『樹に視覚がある』というお話に感銘を受けました。

視覚を持っている樹木さんたちに見られていると思うと、愚かなことはできないなという気持ちになりました。

人間は自然の一部なんだと、思いあがってはいけないということも感じました。

樹遷さんにお会いしたのは今回で4回目になりますが、今回参加してみて、『命ひとつらなり』を少しだけ感じられたような気がします。

しかし日を追うごとに感覚が薄れていってしまうのがとても残念です。

あの日体験したことを忘れないように、毎日の生活のなかでたびたび思い出しています。

樹遷さん、事務局の皆さま、貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。」室崎恵子記


 今回、典座をお勤め頂いたお一人樹伯さんから、黒子としていのちの学校運営に当った若者たちを陰から支え続けた事務局スタッフに、

「本日、二日間にわたる北陸でのいのちの学校盛会に終えることができました。運営自体はまだたどたどしさはあるものの、若者達純粋な想いで懸命に会の盛会に向け力合わせていたように思います。終了時の分かち合いの時間に流れた穏やかで、優しい気の風景が心に残りました。このような会に助講師として声かけいただき、また場を共有する機会いただいたこと心より感謝します。いのちの学校の想いを共有し、できるお手伝いこれからもさせていただけたらと念じています。これからもよろしくお願いします。間つなぐ、大変難しく時間のかかる事務局のお働き敬意表します。ご報告とり急ぎ。」樹伯記


 また、今一人典座を勤めて頂いた樹恩さんから私宛に、

「この度は、若き方々が中心になって北陸の地で、いのちの学校の二回目が開かれた事、僕自身もとても嬉しく思っています。

また妻や娘たちも樹遷さんやご参加された皆さんと一緒にブナの森に入る事ができ、ありがとうございました。娘たちも徐々に心身が拓いていく様子が感じれて、連れてきて良かったと思っています。容子も同様に感じており、自身の食や子育てへの思いもより深まったように思います。いともことも楽しかったと言っていました。また樹遷さんとお会いできる事を楽しみにしています。

樹遷さんもコロナでお忙しいとは思いますが、どうぞご自愛ください。

樹遷さんよりいただいた若き人たちとのご縁をこれからも大切にしていきたいと思います。ありがとうございました。合掌 」 樹恩記


 そして、今回のいのちの学校準備運営に携わった学生諸君4名を代表して、服部優希君からは、次のようなメッセージが届いた。

「事務局の皆様、樹遷さん、樹伯さん、樹恩さん、参加者の皆様、そして運営メンバーで今回のいのちの学校を作り上げられましたことがとても嬉しく、有難い事だと改めて感じております。

本当にありがとうございました。」服部優希記


 今一人の学生運営メンバー、加藤伶奈さんからも声が届いた。

「この度は、いのちの学校を北陸で開催したいという私たち運営の思いを受けとめ、お忙しい中お越しくださり本当にありがとうございました。

2日間いかがだったでしょうか。

運営での反省会は今後行うためまだ皆の思いは聞けていませんが、

私自身は1日目の感想でお話した通り、初めて運営として関わり、友人、知人に声をかける中で、学びを自分だけのものにせず仲間と共有できる喜びを知りました。

参加者の皆さんからも参加して良かったという声を聞けて嬉しい限りです。」


いのちの学校の風景の一端をお伝え出来ただろうか。

今後、他の参加者の方々からのお便りや、ご質問が届くだろうが、その中でご本人の許可が得られ、公開できる文章は、引き続きこのエッセイ杜のまなざし欄に掲載させて頂くつもりです。

 第3回のいのちの学校は、8月に神奈川県で開催される予定です。 樹遷記

樹遷の養生塾

「樹遷の養生塾(じゅせんのようせいじゅく)」 積極的にいのちを養う知恵と生き方、日頃からの生き方の知恵と実践の体系をお伝えしています。

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